「先生、右の肩が痛くて・・」
「ほれ、上がらんのだわ。」
80代の女性です。
「整形で五十肩って言われて恥ずかしかった。」
とは言っていても女性ですね、嬉しそう。
「もう一度どれくらい動くのは診せてみて。」
「先生、痛て上がらんて」
なんとか水平、肩の高さまでは上がるけどそれ以上無理はさせたくないので
「分かったから仰向けで休みましょうか。」
まずは足から検査です。
「毎日忙しそうだけど何をしているんですか?」
「草むしりだわ。」
「草の精がいいもんで毎日2~3時間は抜いとる。」
肩の関節に異常はないが
二頭筋と三角筋、
それと腹筋を中心とした筋肉ユニットの過緊張があやしい。
この筋肉達が抵抗して
腕を上げようとしているのを阻害しているようです。
まずはSMTで足と頭のバランスを整えます。
すると
先ほどよりは上がるのですが違和感が残ります。
次は
草むしりをしているという事なので
肘から先
前腕の筋肉と親指と人差し指をチェックします。
皮膚の動きを考えまずは
合谷に浅く刺鍼して動かします。
すると先ほどより動かしやすくなります。
あとは合谷の緊張を緩和するために
肘に刺鍼して再度腕を上げてもらうと
「こんなに腕が上がる、痛ない。支え無しで上がるようになった。」
と喜んでくれました。
しかし
また同じように草むしりを毎日続ければ
同じように痛みがでるだろうと話すと
「大丈夫。そんときゃまた来るで!」
草むしりで腰痛は良くありますが
草をつまむことで肩の関節の動きまで悪くした例です。
草をつまむ時のコツをお話ししたのですが
帰ったころには覚えていないいでしょうね。
日常動作からくる「痛み・違和感」は繰り返すので
早めの定期的な施術が必要です
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