もりもと治療院
鍼・TCH鍼・手技療法・美顔ハリ・美顔整体・小児ハリ
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名古屋市中川区西中島1-513
数年前の私の失敗話です。
定期的に治療に来てくれている80代の女性のお話。
コンビニの駐車場で友達の車に乗ろうと
駆け寄った時に足を滑らせ転倒、腰を打撲
病院でレントゲンを撮ったが異常は無し
不幸中の幸いでした。
ところがこの時から
3度も腰の痛みが悪化、そのために寝たり起きたりを繰り返し、
普段は行くことのない私が往診に行くことになりました。
「先生悪いな、忙しいのに。」
「いいよ。治療院に来れるようになるまで時間を作ってくるからね。」
この時はすぐに良くなるものだと思っていました。
打撲後遺症と転倒時のダメージを考えた施術をしていましたが
なかなか良くなりません。
それでも1日1日少しずつですが変化が出てきて
良くなって歩けるようになるのですが
1週間するとまた元の状態に戻ってしまいます。
それを3回も繰り返してしまいました。
年齢の事を考えると「このままでは寝たきりになる」
という不安が頭をよぎります。
何がいけないのか?
分からず冷静に考えるのですが原因がつかめません。
転倒時の頸椎のダメージも打撲した部位も上下肢から腹部も異常はありません、
ないと思っていました。
そこで過去の記憶を辿ってみて思い出したことがありました。
20年前ですがこの患者さんは大腿骨折をして手術をしていた事を思い出しました。
今更どうかと半信半疑でしたが
直感を信じて手術痕周囲に鍼を打ち、テーピングを貼りました。
すると
効果が出てきて
3日で歩けるようになり
5日で治療院に来ることができるようになり
10日で自転車で自分で来れるようになりました。
これには私も驚きましたが
近所の方が驚いたようです。
寝たきりのなるだろうと近所で話していた人が
自転車に乗って走り回り畑までできるようになったのですから。
結果、良かったものの
もう少し早く手術痕の重要性に気が付けばこんなに患者さんに負担を掛けずに済んだのにと反省の意味も込めてここに書きました。
当たり前の施術をしていたら気が付かず患者さんの人生を変えていたのかもしれません。
”人の体は理屈通りにはいかない”を前提に診る謙虚さを学んだ出来事でした。
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