もりもと治療院
鍼・TCH鍼・手技療法・美顔ハリ・美顔整体・小児ハリ
℡052-398-3022
E-mail: mahalo881g@yahoo.co.jp
名古屋市中川区西中島1-513
人の心は複雑です。
それも大人になり年を重ねるごとに
難しくなります。
自分でも自覚しているはずの自分自身、
ところが一番理解できていないのも自分自身かもしれません。
小さな頃は「ごめんなさい」と言えたのに
最近では「ごめんなさい」=負けを認めるようで言えなくなったり
本当の自分自身の気持ちがどこにあるのか分からない事が増えてきていませんか?
私は20数年この鍼灸業界で患者さんと接してきて
患者さんの心の状態が「治癒」ととても関係していると痛感しています。
なぜなら
「治る」とは「治す」ではなく自分が「治った」と感じないと
「治る」にはならないからです。
心の在り方で「治る」のか「治らない」かは
時間もそうですが治療効果にも大きく作用します。
今回は「治りたいけど治ると都合が悪い心理」を考えてみようと思います。
「治りたいけど治ると都合が悪い」とは一見全く違うものに見えますが
実はとても臨床で出くわすケースです。
術者を悩ますこの「治りたいけど治ると都合が悪い」とは
慢性的に何年も現在ある「痛み」や「違和感」に悩まされてきた患者さんに多く見られま
す。
「今まで悩んできたことが解消されるなら良いではないか!」と思うのが常識でしょうが
人の心はそれほど単純でなありません
。
今まで長い「時間」と「お金」をかけてきた事、治療を受けてきたことが
ある施術で変化を感じると人は不安になります。
「今までの私の努力と時間とお金は何だったんだろうか?」と。
すると人は選択肢を選びます。
「良かったこれで良くなる」というポジティブな考えと
「いやいやこれは気のせいだ。変わるはずがない。何かの間違いだ。」と現状維持を肯定す
る選択。
もっと複雑なのが「痛み」や「違和感」の変化を完全に無視して
「変わらない痛みや違和感」をよりフォーカスして「痛み」や「違和感」を手放さないよう
にする場合もあります。
どちらにしても人は自分に利点がある方を選びます。
良くなることで
今まで制限を受けていた事から解放されることを喜ぶのか
変わる事で「不安」を感じ現在の状態を維持しようとするかです。
「不安」を心から取り除こうとすればするほど
意固地になる患者さんもいます。
この場合、じっくりその「不安」と患者さんご本人が向きあう方向に誘導することが大事だ
と思います。
とても複雑な患者さんの心理。
それを理解しない事にはどんな良い施術をしても
変わらないと言われ心が折れるのは我々治療師の方でしょう。
しかし患者さんの心の状態が少しでも理解できれば
次の一手を考える余裕が生まれます。
悩んだ時は客観的に見る、自分を見る、患者さんを診る癖を付けると楽になれます。
0コメント